2017年7月24日

保育士と言っても多様な雇用形態があり、職場では働き方の違いが原因で職員間に摩擦が生じることもあります。今回は正規職員と非正規職員との「壁」についてその実態や、関係改善における課題を調査しました。

保育士や幼稚園教諭の人材紹介サービス【保育のお仕事】(https://hoiku-shigoto.com/)を展開する、株式会社ウェルクス(本社:東京都墨田区両国)は、読者を対象に行ったアンケートに基づいた独自のコンテンツを発表いたしました。

これは、雇用形態の違いが原因で生じる保育士同士の摩擦や確執について、保育現場で働く178名の保育士らを対象に調査を行ったものです。

調査は正規職員、非正規職員と対象を分けて実施しており、正規雇用と非正規雇用間の壁が実際存在するのか、またそれぞれどのような不満を抱えているのか、など双方の認識の相違にも触れつつ、現状や今後の課題をご紹介する内容となっています。
 

調査の概要(一部)


今回は正規雇用、非正規雇用それぞれの雇用形態で働く保育士など178名の読者を対象に、アンケート調査を実施。まずは職場において正規雇用職員と非正規雇用職員との間に、確執や不満があると思うか、それぞれに伺ってみました。

正規雇用、非正規雇用いずれも「確執や不安があると思う」という方が「ない」と思う方を上回っていますが、正規雇用では「ある」が46%なのに対し、非正規雇用では58%と雇用形態間の壁をより実感していることが分かります。

続いて自分の雇用形態と異なる立場の職員に対し、現状不満を抱えているかどうか伺ってみたところ、正規雇用では不満が「ある」が33%、「ない」が39%、「どちらとも言えない」が28%でした。一方非正規雇用では「ある」が57%、「ない」が20%、「どちらとも言えない」が23%と、6割近くが正規雇用職員に対して不満を抱えている現状が伺えました。

この質問で不満が「ある」という回答をされた方を対象に、「実際にどのような不満があるか」伺ってみたところ、正規雇用で最も回答が多かったのは「業務における責任感に対する不満」で76%。次いで「業務の振り分け、役割分担に対する不満(66%)」、「業務の引き継ぎや巻取りに対する不満(31%)」が続く結果となりました。

【回答者の声(一部抜粋)】

・昼間だけの保育士は直接保護者と話す機会もないからか、子どもの怪我や体調への配慮に欠け責任感のなさを感じる。
また、何か問題があっても自分は非正規雇用だからという態度に不満を感じる。正規か非正規かではなく保育士として仕事をしてほしい!(30~34歳・保育士/正規職員・女性)

・働き方は人それぞれだと思うが、働いている以上は一人の職員だし、保護者や外から見れば、正規だろうが非正規だろうが一緒。
物でなく人を扱っている以上、責任を持って働いてほしい!(45~49歳・保育士/正規職員・女性)

 

一方非正規雇用で最も回答が多かったのは「業務の振り分け、役割分担に対する不満」で73%、次いで「賃金に対する不満(59%)」、「業務量に対する不満(51%)」が続く結果となりました。

【回答者の声(一部抜粋)】

・準職員なのに正規職員と同じように責任のある仕事をさせられる。例えば行事のリーダーや個人の年間目標を作るなど…
(20~24歳・保育士/派遣・女性)

・子どもや保護者からしたら正規も臨時もみんな同じだと言われ、全て同じ業務をさせられる。
(25~29歳・保育士/パート・アルバイト・女性)

 

また、このような職場における不満に対してどのように対処をしているのか、日常的な対処法をそれぞれに伺ったところ、正規雇用、非正規雇用ともに最も多かったのは「仕方がないことだと諦めている」という回答(正規雇用62%:非正規雇用:47%)。次いで正規雇用では「職場の同僚などに相談する(34%)」、「相談ではなく、不満を共有できる仲間を作る(28%)」、非正規雇用では「家族など職場外の親しい人に相談する(39%)」、「職場の同僚などに相談する(35%)」と続く結果となりました。

不満を相手に伝えたり、上司に相談したり、体制そのものを変える行動を取るという方は少数であり、すぐに不満を解消することが難しく、目を瞑らざるを得ないケースが多い現状が伺えます。

では正規雇用と非正規雇用との間に存在する「壁」。それを取り除くことは可能なのでしょうか。「正規雇用と非正規雇用との間にある壁は取り除くことができると思いますか?」という質問を投げかけたところ、次のような結果になりました。

正規雇用では「取り除けると思う」が26%、「取り除けないと思う」が40%。非正規雇用では「取り除けると思う」が23%、「取り除けないと思う」が48%と、いずれも「取り除けると思う」の割合が「取り除けないと思う」の割合を上回っていることがわかります。

壁を取り除くためには、どのような対策や配慮が必要なのか。こちらも正規雇用、非正規雇用それぞれに聞いたところ、正規雇用では「雇用形態に合った業務量の振り分け(18%)」、「雇用形態に見合った給与設定(16%)」、「本人の心がけ次第だと思う(14%)」が多くの回答を得たのに対し、非正規雇用では「雇用形態に合った配置、業務内容の振り分け(23%)」[本人の心がけ次第だと思う(20%)、「雇用形態に見合った給与設定(16%)」という回答が多くなりました。

正規雇用では量的な調整を、一方で非正規雇用では業務の内容や配置そのものを、改善する必要があると考える傾向にあることから、その部分の相違をどのように埋めるか、検討の余地がありそうです。
 

更に正規雇用、非正規雇用それぞれの職員に、互いに求めることを聞いたところ、

・保育の現場で働いているという自覚を持ち、積極的に動いて欲しい。休む場合などは他の職員に迷惑をかけないよう状況を考えて欲しい。(20~24歳・保育士/正規職員・女性)

・非正規雇用職員の負担を減らした上で、非正規の方々は経験もあるので、大切な場面では非正規正規関係なくお互いを尊重しあいながら、意見を出し会える雰囲気にしたい。
(30~34歳・保育士/正規職員・女性)

・非正規でも対応できるよう情報共有してほしい。(25~29歳・その他保育関連非正規職員・女性)

 
などさまざまな意見が寄せられました。
正規雇用、非正規雇用間の壁を取り除くためには、単に給与や業務の割り振りを見直すなどの体制面だけでなく、相互理解の場をきちんと設けるなどの配慮も必要と言えそうです。
 
 
記事に関する詳細
◆保育のお仕事レポート
【表題】正規職員と非正規職員~保育士同士の壁は壊せないのか?~
【URL】https://hoiku-shigoto.com/report/male-nurse-career/regular-employment-and-temporary-work/
 
 

アンケート調査概要
・実施期間:2017年6月24日~7月4日
・実施対象:
 保育士/正規職員(40%)・保育士/パート・アルバイト(33%)・保育士/派遣(6%)・
保育士資格取得見込/インターン(1%)・幼稚園教諭/正規職員(3%)・幼稚園教諭/パート・アルバイト(3%)・その他の保育関連職の正規職員(4%)・
その他の保育関連職の非正規職員(9%)・その他(2%)
・回答者数:178人(平均年齢:38歳)
・男女割合:女性/97%・男性/3%

※ご協力いただきました皆さま、貴重なご意見をありがとうございました!
※いただいた回答は一部抜粋し、個人が特定できないようご紹介しております。

 
 
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